ZMT-A30S ビルケナウ

ザンスカール帝国軍「ベスパ」の試作モビルアーマー

指揮官用に開発されたモビルアーマーで、探知能力や管制能力に優れた機体。遠目に見ると蝶のようにも見える変わった形をしていて、その変な形の機体の前部には2本のクローアームが備えられていた。近接戦闘ではこのクローアームを使って戦う予定だったらしい。
メガ粒子砲やメガマシンキャノンを搭載し、中長距離からの攻撃能力も高く、強力な推力に裏付けされた高い機動力も備えていた。コックピットは機体の前部に突き出る形で配置されていたが、透明のキャノピーで覆われているだけだったので、パイロットの命が危険ではないのかと心配になってしまう。

このように、ビルケナウは攻撃力、機動力、探知・管制能力の高い非常に優れたモビルアーマーだったが、出撃しようとしたときに、致命的なダメージを受け、今にも爆発しそうなルペ・シノのブルッケングにしがみつかれてしまい、やっぱり爆発に巻き込まれ、初陣を飾ることなくパイロットのピピニーデンと共に四散してしまった。
 
 

 

ZM-S21G/S ブルッケング

ザンスカール帝国軍「ベスパ」の量産型モビルスーツ

ゾロアットを基にして開発された機体で、地上用と宇宙用のものが別に生産された。地上用のものは地球クリーン作戦中止直前にピピニーデンの部隊に投入されている。
敵に奪われることが多かったアインラッド(タイヤ型のサポートマシン)を、折りたたみ式に改良し携帯していることが特徴で、折りたたまれた巨大なアインラッドを背中に背負っている姿は、まるで、大きな甲羅をもつ亀のようにも見える。この新しいアインラッドは、これまでの能力の他に、変形して敵を捕縛することができるなど、新しい能力が備わっていてサポートマシンとしての能力が大きく向上していた。
ブルッケングは、この強力になったアインラッドの他に、ビームライフルやビームサーベルを備えていて、機動力と攻撃力が高い優秀な機体だったが、投入時期が遅かったため活躍できた期間は短いものとなってしまっている。

ベスパのルペ・シノは、自身が所属するピピニーデン艦隊がリガ・ミリティアと連邦の連合艦隊と対峙した際、この機体に乗り敵の防衛ラインを突破、敵旗艦に取りつこうかという所まで接近するが、ウッソのV2ガンダムにそれを阻まれてしまった。
その後、再びウッソのV2とルペ・シノのブルッケングは刃を交えるが、ルペはニュータイプであるウッソに勝つことはできず、ブルッケングに致命的なダメージを負ってしまう。ウッソに敗れたうえ拒絶されたルペ・シノは、傷ついた機体で何とか母艦までたどりつき、ピピニーデンを巻き込んでブルッケングと共に爆散した。
 
 

ガンダムウォー 相剋の軌跡 ブルッケング(ルペ・シノ機) R

 

U.C.0153年6月12日 リガ・ミリティアと連邦の連合艦隊がベスパ艦隊を包囲

宇宙世紀 0153年6月12日

この日、リガ・ミリティアと地球連邦軍のムバラク艦隊で構成される連合艦隊がベスパ艦隊の包囲を完了する。連合艦隊は太陽電池衛星ハイランドを背にして、ベスパ艦隊前衛のピピニーデン艦隊と対峙し、激戦の末これを撃破した。ピピニーデンは後方のタシロ艦隊と合流し、大戦力となったリガ・ミリティアの艦隊に対応しようとするが、ピピニーデンとタシロは反目し合っていたため、タシロの積極的な援助を得られず、各個撃破される形で自らの艦隊を全滅させてしまうのだった。

【参考文献: 『 総解説 ガンダム事典 Ver.1.5 』 講談社(KCデラックス)】

 
 

 
 

ガンダムウォー 相剋の軌跡 ブルッケング(ルペ・シノ機) Rガンダムウォー エクステンションブースター2 ルペ・シノ R

ルペ・シノはブルッケングでウッソのV2ガンダムと戦うが、ウッソとV2の圧倒的な戦闘力を前にして致命的なダメージを負ってしまう。自分の死とウッソに勝てないことを悟ったルペ・シノは、傷ついた機体で何とか母艦のラステオまでたどり着き、発進態勢に入っていたピピニーデンのビルケナウにしがみつく。その直後、ブルッケングは大爆発を起こし、ルペ・シノとピピニーデンは死亡、母艦のラステオも爆発に飲み込まれ轟沈した。
ルペ・シノは爆発の直前、ウッソに対して 「 つまらない男を相手にする事は無いんだよ 」 という独り言を述べていることから、その自滅行動が彼女のウッソへの特別な感情によって生起されたものだということがわかる。

 

U.C.0153年6月10日 リーンホースJr.とホワイトアークが太陽電池衛星ハイランドで地球連邦軍宇宙艦隊と合流

宇宙世紀 0153年6月10日

鈴の音に誘われるように宇宙に上がったリーンホースJr.とホワイトアークは、太陽電池衛星ハイランドでリガ・ミリティアに協力する地球連邦軍宇宙艦隊と合流した。
ハイランドに集結していた連邦軍の艦隊は、リガ・ミリティアのリーダー「ジン・ジャハナム」の説得に答え、リガ・ミリティアと共にザンスカール帝国軍と戦うことを決意した艦隊で、非常に規模の大きいものであった。連邦軍上層部のムバラク・スターン大将を司令とするこの艦隊は、それまで部分的にリガ・ミリティアに協力していた小規模な地方の連邦軍ではなく、連邦軍全体がリガ・ミリティア側に付いたと思わせるほどの威容を誇っていた。
ラー・カイラム級、クラップ級、サラミス改級などの多くの船で構成される連邦軍艦隊を見たウッソは、その数の多さや、船の種類の多さに静かに感情を高ぶらせていたりもしている。

リガ・ミリティアのメンバーは協力してくれる連邦軍の将兵と会見するために、連邦軍艦隊の旗艦ジャンヌ・ダルク(ラー・カイラム級)に乗船するが、そこで、ウッソは父のハンゲルグ・エヴィンと出会う。ウッソは父との突然の遭遇に驚いたが、ハンゲルグ・エヴィンが「ジン・ジャハナム」だったということを知り、さらに驚く。今まで見てきたプライベートの父ではない、自分が所属する組織のトップとしての父を見たウッソは、何とも言えない複雑な気持ちを抱きつつ、父との再会を喜んだ。

ジャンヌ・ダルクの中で会見を果たしたリガ・ミリティアと連邦軍のメンバーは、ベスパが完成させようとしていた巨大サイコミュ兵器「エンジェル・ハイロゥ」の情報を共有し、その「エンジェル・ハイロゥ」を守るベスパの艦隊を打ち破るべく作戦を練るのだった。

【参考文献: 『 総解説 ガンダム事典 Ver.1.5 』 講談社(KCデラックス)】

 
 

 
 

森永製菓 機動戦士ガンダム ウェファーチョコ ジン・ジャハナム(ハンゲルグ・エヴィン)

ウッソの父ハンゲルグ・エヴィン。実は、彼はリガ・ミリティアのリーダー「ジン・ジャハナム」だった。彼の努力により、リガ・ミリティアは連邦軍ムバラク艦隊の協力を取り付けることに成功し、ザンスカール帝国軍に対抗できる戦力を整えることができた。

 

ZMT-S29S ザンネック

ザンスカール帝国軍「ベスパ」の試作モビルスーツ

全高19メートルを超える大型のモビルスーツで、ザンネックキャノンと呼ばれる大型のビーム砲を持ち長距離からの攻撃が得意。大型キャノンに裏打ちされたザンネックの圧倒的な破壊力は、本機を「ミニカイラスギリー」と呼ばせるほどのものであった。

両肩には三日月状の粒子加速器を備え、その加速器によって生み出された力をザンネックキャノンに送り込み、凄まじい威力のビームを敵に放出した。粒子加速器を動かしているときは、両肩の三日月の部分から輪っか状になった光が放たれるので、遠目から見ると二つの大きな光の輪だけが見えることになる。三日月状の部分は加速器としてだけではなく小型のビーム砲としても使用できるので、敵との接近戦になったときには三日月部分からビームを放ち敵を迎撃することもできた。
長距離攻撃が得意な機体だが、ザンネックキャノンの他に、胸部のミサイルランチャー、ビームサーベル、ビームシールドで武装していて近接戦闘にも十分対応できる。

移動するときは円盤状のサブフライトシステム「ザンネックベース」に乗ることで高速で移動することが可能だったほか、宇宙から大気圏内に降下し再び宇宙に上昇することさえできた。

見た目は重モビルスーツだけあってドッシリとした安定感があり、その安定感のある機体に長尺のザンネックキャノンを持った姿は非常に頼もしく、かつ、カッコいい。烏帽子(えぼし)と呼ばれる帽子をかぶったような頭をしていて公家っぽい面もあるので気品にも満ちてもいる。

このザンネックには、宇宙漂流の刑に処せられ死亡したとみられていたファラ・グリフォンが乗機する。制御系にサイコミュ技術を使用していた本機は、彼女の感応波を読みとり機体をコントロールしていたため、機体追従性能や狙撃性能が非常に優れていた。ファラのニュータイプ能力が、ザンネックの力を最大に引き出したときは、戦場から遠く離れた超長距離からでも敵を正確に識別し狙撃することが可能なくらいだった。
しかし、ニュータイプであったウッソやシャクティ、カルルマン(赤ちゃん)には彼女が近づくと鈴の音が聞こえてしまったため、ニュータイプに対しては隠密作戦をとることは難しかった。
 
 

ガンダムウォー 宿命の螺旋 ザンネック R

 

HGAC 1/144 XXXG-00W0 ウイングガンダムゼロ 3月8日発売!

『 新機動戦記ガンダムW 』 の主役機ウイングガンダムゼロハイグレード(HG)になって発売されます。 名前に「ウイング」が入っているだけあって、背中の翼のようなものが非常に目立っていて、とても優雅な雰囲気が漂っています。とんでもないイカリ肩です。
ガンダムWは面白いという噂を聞いたことがあるのですが、まだ全編を通して見たことがないのでレンタルで借りて早く見なくてはと思っている今日この頃です。
 
 

HGAC 1/144 XXXG-00W0 ウイングガンダムゼロ (新機動戦記ガンダムW)

 
 
 

 

U.C.0153年6月8日 ザンネックがラゲーン基地を空襲

宇宙世紀 0153年6月8日

地球連邦とザンスカール帝国が締結した停戦協定の発効により、ベスパが占領していたラゲーン基地は武装解除され再び連邦軍の下へ返された。再び宇宙に上がろうとしていたリガ・ミリティアの主力部隊は、そのラゲーン基地で補給や整備を行っていたのだが、その最中に空からの攻撃を受ける。

空からの攻撃は非常に強力なビーム砲による砲撃で、それを行ったのはザンネックと呼ばれるベスパの新型モビルスーツだった。ザンネックは超高空の成層圏から、ザンネックキャノンと呼ばれる強力なビーム砲でリーンホースJr.を狙い撃ちし、リガ・ミリティアとラゲーン基地を混乱におとしいれる。
ホワイトアーク隊はブースターを利用して成層圏まで上昇し迎撃を試みるが、V2を含むホワイトアーク隊すべてのモビルスーツをもってしても、圧倒的な攻撃力と機動力を持つザンネックを落とすことはできなかった。
ザンネックはホワイトアーク隊をあしらった後、彼らを誘うようにそのまま宇宙へ上がったため攻撃は止み、窮地に陥っていたリーンホースJr.はなんとか事なきを得ることができた。

ザンネックの奇襲を受けた上にベスパの新たな動きを察知したリガ・ミリティアは、予定より早く宇宙に上がることを決意し、間を置かずに宇宙へと進出する。ザンネックの空襲の前に、つかの間の休息をカサレリアで過ごしたウッソ達は、そこでウッソの母やオリファーのお墓をつくって手厚く葬っていたが、感傷に浸る間もなく、すぐに地球を離れ宇宙を戦場として戦うことになるのだった。

【参考文献: 『 総解説 ガンダム事典 Ver.1.5 』 講談社(KCデラックス)】

 
 

 
 

ガンダムウォー 宿命の螺旋 ザンネック R

ラゲーン基地とリーンホースJr.を砲撃したザンネック。ザンネックが近づいている間、ウッソやシャクティ、カルルマン(赤ちゃん)などのニュータイプには鈴の音が聞こえていた。

 

ZM-S20G ジャバコ

ザンスカール帝国軍「ベスパ」の量産型モビルスーツ

本機は、コンティオのデザインコンセプトを受け継いだ機体で、近接戦闘での戦闘力強化を重視して開発された。かつてのグフが使っていたようなヒートロッドを両腕に備え近づく敵を翻弄し、ビームサーベルやビームライフルを使って敵機を撃破した。両肩と前垂れの部分にみかんの皮のような黄色い何かを付けていて見た目は結構派手。

エンジェル・ハイロゥ降下に伴う最終決戦で、リーンホースJr.がモトラッド艦隊に特攻をしかけた時、ジャバコはリーンホースJr.のブリッジを破壊し船の動きを封じようとするが、巨大なリーンホースJr.の運動を止めることはできず、モトラッド艦隊を守ることはできなかった。
 
 

 

ZM-S27G ドムットリア

ザンスカール帝国軍「ベスパ」の量産型可変モビルスーツ

本機はトムリアットをベースに開発された機体で「地球クリーン作戦」にその多くが投入された。背中に可動式のスラスターを設置しているためトムリアットよりも機動力が増している。

ビーム・トマホーク、ビーム・ライフル、ビーム・バズーカ、ガトリング・ガンなど一般的な武装の他に、ショックバイトと呼ばれるクワガタのハサミような特徴的な武器を口の部分に搭載していて、V2のコアファイターの垂直尾翼を噛みちぎったりしている。ハロはショックバイトを見て「口が怖い」という素直な感想を連呼していた。

トムリアットをベースにしていることもあってヘリコプター形態に変形できるが、ドムットリア生産時にはアインラッド(タイヤ型のサポートマシン)を使用する戦い方が主流になっていたため、この機体以降、飛行形態に変形できる可変機が作られることはなかった。
 
 

B-CLUB 1/100 ZM-S27G ドムットリア 《ガレージキット》

 

リシテア

ザンスカール帝国軍「ベスパ」の巡洋艦

巨大なタイヤを持つバイク型の船で、アドラステア級戦艦と共にモトラッド艦隊を構成する主要な巡洋艦。全長はアドラステアより小型で227メートルほど。
ベスパは地球の人工物を物理的に踏み潰す作戦「地球クリーン作戦」を計画し、それを実行するための実力部隊としてモトラッド艦隊を構想する。そのモトラッド艦隊に必要な船としてベスパはこのリシテアとアドラステアを開発するのだった。

船の構造はアドラステアとほぼ同じで、巨大な二つのタイヤを前後に持ち、船の中央下部にモビルスーツデッキを設置するのみでモビルスーツ射出用のカタパルトは存在しない。巨大なタイヤは、空中を飛ぶ時や宇宙を航行する時には2つに分離され、船の左右に移動する。火力に優れた船で、メガ粒子砲を数多く搭載していて巡洋艦としてはかなり攻撃力を誇っていた。

地球に降下したモトラッド艦隊は宇宙世紀0153年5月24日に「地球クリーン作戦」を開始、リシテアはその先頭に立ち北アメリカの町を次々と破壊、多くの人を死に追いやった。作戦中にはリシテア級の船がバランスを崩し、後続艦のアドラステアに激突するという事故も起きている。