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U.C.0153年5月28日 ザンスカール帝国と地球連邦政府が休戦協定を締結。地球クリーン作戦も中止される

宇宙世紀 0153年5月28日

ベスパのモトラッド艦隊は、地球クリーン作戦を実行し北アメリカ大陸を北上していたが、この日、突如としてザンスカール帝国と地球連邦政府の間で休戦協定が締結される。最前線にいたモトラッド艦隊は、この休戦協定の話を事前に知らされておらず、突然の戦闘停止命令に戸惑いを隠せないでいた。
この休戦協定は、ザンスカール帝国上層部が時間稼ぎを目的に締結を急いだ一時的な協定だったため、和平に向けての恒久的な協定ではなかったが、事情を知らない前線の将兵の中には、突然協定を結んだ上層部に不満を持つ者もいた。

リガ・ミリティアは、捕えられたウッソの母ミューラ・ミゲルを奪還するためにモトラッド艦隊を止めようと必死に戦っていたが、激しい戦闘の中、ウッソの目の前でミューラ・ミゲルは死亡。その直後に休戦協定が発効され戦闘が停止された。

リガ・ミリティアはミューラ・ミゲル奪還作戦の前に、同じくベスパに捕えられていたシャクティ・カリンを何とか救出していたが、ベスパの激しい抵抗にあい、ミューラをその時一緒に救出することができなかった。そのことが、このとんでもなく残酷で悲しい結末を結びつくとは、その時は誰も想像することができなかっただろう。

【参考文献: 『 総解説 ガンダム事典 Ver.1.5 』 講談社(KCデラックス)】

 
 

 
 

1/144 ゾリディア (機動戦士Vガンダム)HGUC 1/144 LM314V21 V2ガンダム (機動戦士Vガンダム)

ゾリディアに乗るゴズ・バールはミューラをモビルスーツの手に握り、彼女を楯にしてV2ガンダムを落とそうとするが、ゾリディアの下半身を切断されアドラステアの主砲に引っかかる。ウッソは、母を握りしめているゾリディアの腕を切り落として、何とか彼女を救おうとするが、そこに、前方を走っていたリシテア級巡洋艦がバランスを崩して激突。ミューラはウッソの目の前でその命を失ってしまう。
ベスパのピピニーデンが発案したこの汚い作戦のせいで、母の残酷な死を目の前で子がみるという信じられない悲劇が戦場で展開されてしまったのだった。

 

LM314V21 V2ガンダム

リガ・ミリティアの量産型モビルスーツ

ヴィクトリーガンダム(Vガンダム)の後継機。 機体はヴィクトリーガンダムと同じく、コア・ファイターと上半身のハンガー、下半身のブーツの三つの部位で構成され、コア・ファイターとハンガーで構成されるトップ・ファイターや、コア・ファイターとブーツで構成されるボトム・ファイター等、多様な戦闘機形態をとることができた。機体の核となるコア・ファイターにはミノフスキードライブと呼ばれる新技術が採用されていて、その圧倒的な推進力がV2ガンダムの高機動力の要となっている。

コア・ファイター後部にある2基のエネルギー放出口は、V2ガンダムになったときは背中に翼のように配置されるが、その放出口からミノフスキードライブ内に蓄積されたエネルギーを放出する際にまばゆい光を放ったので、まるでV2ガンダムが「光の翼」をはばたかせているかのように見えた。
その「光の翼」はただの光ではなく強力なエネルギーを持っていたので、そのままビーム兵器やシールドとして転用することが可能で、結果的にV2ガンダムの攻撃力や防御力を高めることにもなっている。

この画期的に優れた機体を作り上げた主要開発者はミューラ・ミゲルという女性だったが、彼女はリガ・ミリティアのエース、ウッソ・エヴィン少年の母親でもあった。圧倒的な軍事力で地球連邦軍すら翻弄していたザンスカール帝国は、母が作ったV2ガンダムにのるウッソによって苦しめられることになり、この母子によって自らの戦争の行方を左右されることになる。
 
 

HGUC 1/144 LM314V21 V2ガンダム (機動戦士Vガンダム)