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ZM-S06G ゾリディア

ザンスカール帝国軍「ベスパ」の量産型モビルスーツ

ゾリディアはベスパの初量産機ゾロアットを地上用に改修した機体で、その多くが地球クリーン作戦を担当したモトラッド艦隊に配備された。
ザンスカール戦争初期には存在しなかったアインラッド(車輪型のサポートマシン)の利用を想定して再設計されたため、地上用モビルスーツにはつきものになっていたビームローターは装備していない。 左肩には巨大なスパイク、右肩には巨大な盾が配置されていて、そのシルエットはまるで、一年戦争で多大な活躍を見せた傑作機 ザクII を彷彿とさせる。武装はビーム・サーベル、ビーム・ライフル、バルカン砲、ビーム・シールドなど。

ゾリディアはベスパの地球クリーン作戦で活躍する場を得るのだが、その戦闘の中で、ゴズ・バールの機体がウッソの母親を手に握り、彼女を人質にしたまま戦うという卑劣な戦い方をしてしまう。また、その挙句の果てにゴズ・バール自身もウッソの母も自軍の事故に巻き込まれて死亡するという最悪の結果を招いたたため、彼の行動は優れた機体であるはずのゾリディアの名を貶める結果にもなってしまった。
 
 
 

1/144 ゾリディア (機動戦士Vガンダム)1/100 ゾリディア (機動戦士Vガンダム)

 

U.C.0153年5月28日 ザンスカール帝国と地球連邦政府が休戦協定を締結。地球クリーン作戦も中止される

宇宙世紀 0153年5月28日

ベスパのモトラッド艦隊は、地球クリーン作戦を実行し北アメリカ大陸を北上していたが、この日、突如としてザンスカール帝国と地球連邦政府の間で休戦協定が締結される。最前線にいたモトラッド艦隊は、この休戦協定の話を事前に知らされておらず、突然の戦闘停止命令に戸惑いを隠せないでいた。
この休戦協定は、ザンスカール帝国上層部が時間稼ぎを目的に締結を急いだ一時的な協定だったため、和平に向けての恒久的な協定ではなかったが、事情を知らない前線の将兵の中には、突然協定を結んだ上層部に不満を持つ者もいた。

リガ・ミリティアは、捕えられたウッソの母ミューラ・ミゲルを奪還するためにモトラッド艦隊を止めようと必死に戦っていたが、激しい戦闘の中、ウッソの目の前でミューラ・ミゲルは死亡。その直後に休戦協定が発効され戦闘が停止された。

リガ・ミリティアはミューラ・ミゲル奪還作戦の前に、同じくベスパに捕えられていたシャクティ・カリンを何とか救出していたが、ベスパの激しい抵抗にあい、ミューラをその時一緒に救出することができなかった。そのことが、このとんでもなく残酷で悲しい結末を結びつくとは、その時は誰も想像することができなかっただろう。

【参考文献: 『 総解説 ガンダム事典 Ver.1.5 』 講談社(KCデラックス)】

 
 

 
 

1/144 ゾリディア (機動戦士Vガンダム)HGUC 1/144 LM314V21 V2ガンダム (機動戦士Vガンダム)

ゾリディアに乗るゴズ・バールはミューラをモビルスーツの手に握り、彼女を楯にしてV2ガンダムを落とそうとするが、ゾリディアの下半身を切断されアドラステアの主砲に引っかかる。ウッソは、母を握りしめているゾリディアの腕を切り落として、何とか彼女を救おうとするが、そこに、前方を走っていたリシテア級巡洋艦がバランスを崩して激突。ミューラはウッソの目の前でその命を失ってしまう。
ベスパのピピニーデンが発案したこの汚い作戦のせいで、母の残酷な死を目の前で子がみるという信じられない悲劇が戦場で展開されてしまったのだった。