地球連邦軍の宇宙巡洋艦
その名の通りサラミスを改良して性能向上を図った巡洋艦で主にデラーズ紛争で使用されている。
建造されたのはモビルスーツの活用が戦争の基本になっている時代であったが、モビルスーツを運用する能力は極めて低く純粋に宇宙巡洋艦としての能力を高めただけの船になっていて、敵のモビルスーツ隊に遭遇すると撃沈されることが多かった。もともとサラミスはモビルスーツ戦を考慮せずに建造された船なので、それを少し改良しただけでモビルスーツ戦に対応するのは難しかったのかもしれない。
地球連邦軍の強襲揚陸艦
一年戦争後、地球連邦軍が進めていた「ガンダム開発計画」に則して設計され、ガンダムタイプのモビルスーツを運用できるように建造された。ホワイトベースと同じペガサス級の艦艇ではあるが、建造されたのが一年戦争後ということもあり、多くの技術的修正が加えられ外観は異なる部分が多い。メガ粒子砲を8門、大型ミサイルやレーザー砲を装備しホワイトベースより火力が向上している。
デラーズ紛争では星の屑作戦により奪われたガンダム試作2号機を取り戻すため作戦を開始、その後ジオン残党軍、シーマ艦隊、アナベル・ガトー等デラーズ・フリートの面々と激戦を繰り広げデラーズ・フリートの壊滅に貢献するが、デラーズ・フリートの作戦目標だった地球へのコロニー落としを防ぐことはできなかった。
アクシズが開発したモビルアーマー
一年戦争敗戦後アステロイドベルトに逃れたジオン残党軍(アクシズ)が自身の技術を結集させ開発。偏向メガ粒子砲、メガ粒子砲を合わせて15門、大型・小型ミサイルランチャーを多数、メガカノン砲などを装備し圧倒的火力で敵を殲滅することが可能だった。まさに動く要塞といった感じ。
そのうえ有線クローアームを搭載し、かつてのジオングやブラウ・ブロが得意としていたオールレンジ攻撃までできた。この有線クローアームはサイコミュ技術でコントロールするものではなくコンピューター制御で動くもので、ニュータイプでなくても操縦することができる。
このように攻撃力は圧倒的だが防御力も圧倒的で I フィールドを作り出し中長距離からのビーム攻撃を弾き飛ばした。推力もものすごくて1,938,000kgを発生することができ、その力はビグザムの3倍以上。
このような化け物ともいえるモビルアーマーを地球圏からはるか遠く離れたアステロイドベルトでこつこつ開発していたアクシズの技術陣からは凄まじいほどの復讐への執念、猛烈な連邦への怨念を感じ取ってしまう。
地球圏に到達したアクシズ先遣艦隊は宇宙世紀0083年11月11日、ノイエ・ジールをデラーズ・フリートに引き渡す。ノイエ・ジールのパイロットはアナベル・ガトーが担当し、地球へのコロニー落としを実現するため出撃、その圧倒的な力で連邦軍艦隊に大損害を与える。またコロニーを焼くために連邦が用意したソーラ・システム II のコントロール艦を破壊しその能力を減衰させ作戦目標だったコロニー落としを成功に導いた。
作戦の成功に目途がついたノイエ・ジールはガンダム試作3号機デンドロビウムと決戦を行うが激闘の途中に能力を減衰させたはずのソーラ・システム II の直撃を受けて大破。傷ついたノイエ・ジールはアクシズ先遣艦隊との合流を目指して連邦軍艦隊を突破しようとするがそれも叶わず、最後はサラミス改に特攻し爆散した。
宇宙世紀 0083年11月11日
デラーズ・フリートがアクシズ先遣艦隊よりアクシズ製モビルアーマー、ノイエ・ジールを受け取る。 ガンダム試作1号機フルバーニアンとの激闘でガンダム試作2号機を失ったアナベル・ガトーがノイエ・ジールのパイロットを担当した。
【参考文献: 『 総解説 ガンダム事典 Ver.1.5 』 講談社(KCデラックス)】
デラーズ・フリートが開発した量産型モビルスーツ
デラーズ・フリートは一年戦争後暗礁宙域に潜伏し隠密行動をとっていたが、そのため公の活動を制限せざるを得ずその結果として資金や物資が不足するという問題を抱えていた。そんな困窮した状況でもデラーズ・フリートは連邦へのリベンジを果たすためモビルスーツの開発を行い、既存の部品を流用してドラッツェを完成させる。
ドラッツェは壊れたザクIIF2型(後期量産型ザクII)やガトル(宇宙戦闘機)の部品を寄せ集めて生産されたため普通のモビルスーツとは一味違う個性的な外観をしている。両肩に装着されているどうしても目立つ球体部分はスラスターの役目を持っていて遠目から見ると有名なネズミキャラクターの耳に見えなくもない。宇宙戦専用に作られたこともあり足はなく足のように見えるのはプロペラントタンクとスラスターを合体させたもの。バルカン砲やビームサーベルで武装している。
地球連邦軍の量産型モビルスーツ
一年戦争で多大な損害を被った地球連邦軍は軍を再建、強化するための計画の一環として主力モビルスーツの性能強化を目指した。その計画のもとで開発されたモビルスーツの内の一つがジム・カスタムであり、ジム改より優れた性能を持っている。
ジム系の技術だけではなくガンダムNT-1(アレックス)の技術も採用していて、よく見ると胸部(吸排気口等)の形がNT-1とよく似ている。出力や推力はジム系とは思えないほど大きく高機動力を誇っていた。この機体は主にベテランパイロットに与えられており、連邦軍が上位機としてジム・カスタムを扱っていたことがわかる。
薄い水色で塗装されていてさわやかな印象を受けるが、それなのに異常にいかり肩なのでちょっといかつく見えたりもする。デラーズ紛争やグリプス戦役で使用され活躍した。
地球連邦軍の大型宇宙戦艦
地球連邦軍艦隊を率いる旗艦として設計・開発された大型艦。大型メガ粒子砲1門、メガ粒子砲18門、その他ビーム兵器、ミサイル兵器など多くの武器で武装し圧倒的な火力を誇っていた。
モビルスーツを搭載することはできず、モビルスーツ戦が戦争の基本になっている時代においては単艦での運用は難しくてあくまで艦隊を指揮し旗艦としての役割を果たすための船だった。このようにバーミンガムは純粋な戦艦として建造されていてその意味ではマゼランの後継艦ともいえる。
宇宙世紀0083年11月10日、バーミンガムはコンペイトウ(ソロモン)で行われた観艦式に旗艦として参加、連邦軍艦隊の圧倒的武力をスペースノイドに見せつけようとしたがデラーズ・フリートのガンダム試作2号機による奇襲・核攻撃をうけ火球に飲み込まれる。この攻撃によりバーミンガムおよび多数の連邦軍艦艇は蒸発、爆散し観艦式は失敗に終わった。
宇宙世紀 0083年11月10日
コンペイトウ(ソロモン)で観艦式を行っていた連邦軍艦隊に対してデラーズ・フリートがガンダム試作2号機による核攻撃を実施。 連邦軍艦艇は甚大な被害を受け、ルナツー方面軍第2守備艦隊旗艦のバーミンガムも蒸発した。
ガンダム試作2号機を操るアナベル・ガトーは、作戦の帰投途上にガンダム試作1号機フルバーニアンと遭遇し交戦、激戦の結果フルバーニアンを破壊することに成功するが自らの機体も失った。
同日: シーマ艦隊は第2次コロニー再生計画により移送中の無人コロニー2基を奪い、そのうち1基(アイランド・イーズ)を月のフォン・ブラウン市に落下させる軌道に乗せた。
同日: アクシズ先遣艦隊が地球圏に到達。
【参考文献: 『 総解説 ガンダム事典 Ver.1.5 』 講談社(KCデラックス)】
地球連邦軍が開発した試作モビルスーツ
ガンダム試作1号機(ゼフィランサス)宇宙戦仕様の強化バージョン。
オーストラリアのトリントン基地に移送されていたガンダム試作1号機(ゼフィランサス)はガンダム試作2号機(サイサリス)が強奪されたためサイサリス奪還戦に入る。サイサリスはデラーズ・フリートの一味によって宇宙に打ち上げられ、それを追ってゼフィランサスを含むアルビオン隊も宇宙へ上がった。宇宙に上がったアルビオン隊はシーマ艦隊との戦闘に入るがゼフィランサスは宇宙戦仕様に換装するまもなく地上戦仕様のままで出撃する。ゼフィランサスはシーマ・ガラハウのゲルググマリーネと戦うことになるが、シーマに一方的にボコボコにされ大破してしまった。
ゼフィランサスがこんな目にあったのはゼフィランサスが地上戦仕様のままだったということとシーマ・ガラハウが極めて優れたパイロットであったということが原因になっている。
大破したゼフィランサスは壊れたついでにただの宇宙戦仕様に変更するだけではなくさらなる強化を目指して設計を修正、ガンダム試作1号機フルバーニアンへと生まれ変わった。
フルバーニアンの背中には大きなブースターが2基ついており推力と機動力が増していることが見た目にもわかる。改修されたあとゼフィランサスは再度シーマ・ガラハウのゲルググマリーネと戦うことになったが、その時は互角、またはそれ以上の戦いをすることが可能になっていた。